それはたくさんあるでしょう。
ラグジュアリーショップとか。大規模小売店とか。
分かっていますとも。一流の店舗(大規模小売店を含む)って
接客、品揃え、品質、サービスと、様々特化したものが、ありますよね。
今回は、人やサービスのことではなく、企業としての覚悟を感じた時の事です。
今までの人生のなかでそれはそれは沢山の店舗を拝見させていただいたり
リサーチしたり、ラグジュアリーや(ラグジュアリーショップとはLVMH Moët Hennessy
グループなどの短縮言葉です)さんざん見ましたし、仕入れもしましたし、
色々知ってはいたつもり。
実際、立ち上げに関わったり、記憶に残る3店舗があります。
佐野プレミアムアウトレット 当時はチェルシージャパン(株)昨年、
三菱地所・サイモン株式会社と名称を変更しました。
新店立ち上げなので2003年 11年前、88店舗からいまや
ラグジュアリーショップを含め180店舗まで展開しています。
立ち上げのとき、一番何に驚いたかともうしますと、
出店準備の休憩時間に自動販売機を使ったとき。
釣銭全てが新硬貨ということ。
そんなことに驚くの?って思われそうですが、
これ結構大変なんですよ。
こんなことまでに気を使うの?って。
ここは外資系の会社ですが日本に上陸する際の事前マーケティング、店舗配置、集客、
その地域の高速道路から店舗への誘導路、細かく言えばキリがありませんが、
立ち上げから、全てが完璧と思わざるを得ないようなモールでした。
その時の上司は釣銭を見ずとも「やっぱチェルシーは違うよな」と。
成功させるための、意気込みが違うというか、覚悟を感じられた瞬間でした。
色々な店舗を見て結構知っていたつもりでしたが、大きな間違え。
それは恐ろしい開店初日(プレ)売上高を記録したものです。
しかも、もちろん予測済み。
**********************
どのレジも閉まらずいつまでも帰れない状態。
「レジが閉まらない」という業界用語は、(お金を沢山取扱いすぎて
集計しきれないのです。だから時間がかかりりすぎるという事です)
守秘義務があるので店舗に関しては詳しくは言えませんが、1台のレジは
1日の営業時間内で裁ける金額の上限に限界があります。
1台100万円の現金取り扱いが限度だとすると売上高を1店舗、1日2,000万円
とするとレジが何台必要になるのか、その人員配置等、から逆算して考えるのです。
それだけ店舗運営が小さいテナントとは考えものにならないぐらいという事です。
あ、これ一つのあるブランドショプのお話ですよ。
たった一つの。
*************************
感動が「そこかよって!」って突っ込み所もあるかもしれないんですが。
老舗の羊羹で有名な「虎屋」も然り、直営店は新札・新硬貨がお釣り銭で
皆様驚かれませんでしたか?
これも大変なんですよ。
そして最後。
千葉県船橋市に在住していたころ、新築マンションに住むことになりました。
300戸を超す大きなマンションでした。
さて、ここで一番驚いたこと。
店舗の立ち上げをしたわけではないのですが、単純に顧客立場として
覚えています。
「船橋東武百貨店」の外商と販促。
ほぼ全員入居した時を見計らい、「船橋にようこそ♪ 船橋東武にきてね♪」
的な、御挨拶が。。。
新築マンション住民にすかさず御挨拶。
引っ越してきて間もなくの事です。
ここの百貨店、いちいちこんなことまでするの?
ここの意気込みも企業として相当なものだと思いました。
もちろん、船橋市民の頼りになる百貨店。
それに比べ、もう一つの。。。ああ。。どことは
あえて言いませんが、完全に見劣りしちゃうわ。
現在も、テナントをどんどん入れ替え、未だ健在の素晴らしい売上を誇る百貨店。
そして集客力のある難しいテナント出店交渉にも難なくクリア。
その「難しいテナント」となるブランドにその頃、在籍していなのですがね。
「難しいテナント」という意味は、そのブランドさえ1Fにあれば集客が容易に
可能。しかもそのモールの格があがるようなブランドをもつ企業とのテナント
交渉の事です。「入ってください。お願いしますー<m(__)m>」となった場合、よほど家賃や
仕入れ形態や店舗位置がブランド側に有利な条件でないとYESとはいきません。
そうなると入ってもらう側はかなり涙をのんでしまう事になるのですが、
それでも、いいの。おねがーいっ!出店してーって頼むことをせざるを得ない
状態のテナント=ブランドショップの事です。
但し、ブランド側も入店客数、売り上げ予測から判断しますから、なかなか
容易ではないのです。
船橋東武はそのテナントをすかさず確保。さすがでございます。
変なところに感動する人ねって、思われるかもしれませんが、
サービス・接客まではどこも一流。ここまではどこも同じレベルですね。
けど、こんな事までするっ!?って思った出来事でした。
コメントを受け付けておりません。