通販で企画担当者は最終企画段階で「OO円売上がんばりまーす!予測OKでーす!」

「だからこの企画通してくださーい」っていうプレゼンが必ずあります。

実際に製品化して販売するために会社の了承を得るためです。

 

どこの会社でもとりあえず、企画を部長さんや室長さんの偉い人にプレゼンします。

プレゼンが無事に終わったらサンプル作成・撮影・編集作業となるわけです。

編集がべつの部署がある場合や、企画のみの会社、様々ですが

一番問題なのは、個人に対しては相対評価で絶対評価ではないんですね。

どこの会社も。

なので販売スタート時から個人の成績が1番から最後までわかりやすーく出てしまうんですが

いつも不思議に思っていました。

 

強いカタログを作成したとき(そのシーズンで大当たりしたとき)は

どんなに売れない商品でもそれなりに販売率がいいからであって、

それを相対評価で決めつけるのはおかしいと思うのです。

 

どんなカタログでも150ページ程度あれば掲載商品は600-800点を

超える商品量でどれもが全部売れるわけではないのです。

 

ベストセラーがありそれを引き立たせる全体のバランスがいいからカタログ

自体が完成度があがりさらに買いやすくなりカタログライフも長続きする。

 

カタログライフとは配布してからほぼ3カ月を限度として曲線グラフができますが

強いカタログは寿命も長い。3,5か月まで伸びて更にネットに掲載されても売れ続けます。

逆に弱いカタログのときは「あら大変、ネットで追加企画で強化したり送料無料、割引キャンペーン

しなきゃだわ」と騒ぎになるわけです。

 

そして本来、どんなに売れない商品でも、評価されて然るべきなのですが、

企業はなにかと競争させたい。

OOさんのは成績がいい。。。OOさんの成績は何位なーんてのがシーズン

ごとにでちゃう。カタログが強かろうが、弱かろうが、

どんな状況でも1位から最後まで順位が付いちゃう。

競争させちゃうんですね。

 

ある通販会社に転職し、1冊のカタログのディレクター職になったとき

いいカタログの作りと悪いカタログの作りを説明した時、この話を

しました。

「そうじゃないんだよ。このカタログは悪い成績の商品もその役目をはたして

このシーズンのカタログは大成功してるんだから、この調子でがんばってね」

ということを言ったとき、ほぼ20才以上離れた部下たちの驚きようといったら。

 

転職したばかりの時で、「そんな考え方あるんだーっ」と、大真面目な純粋で

無垢な社員の方にはいってはいけない事をいったような、いいんだか悪いんだか。。。

微妙な雰囲気。。。

 

 

ブランドの商品企画で大切なのはチームワーク。

そして個人の個性的な特化した商品力。

このバランスがとれてこそ、良いカタログが出来上がり

顧客満足につながります。

あれもあってこれもあって、比較してお客様は購入する。

ついでに他社のカタログも比較する。ネットも小売も。

企業内だけで社内の競争だけに縛られているとグローバルな企画ができなくなりますね。

 

パリコレやミラノコレクションでもデザイナーのコレクションがいくら

注目されても、実際にはメゾンの実力が無ければ販売に結びつかないし

販促もついていけません。

 

渦中におかれた個人は企業内で振り回され、本当に大変です。

アパレル企画はよく花形と言われ、他事業部からはうらやましがられますが、

そうでもないんですよ。

 

 

 

 

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